建設現場の管理者は、効率的かつ安全に工事が進められるよう、業務全体を管理する必要があります。
しかし、建設や工事の現場では人やモノの動きはもちろん、案件の契約内容や予算、工事計画の進捗状況など、把握すべき情報は広範囲にわたります。


施工管理システムを活用すれば、それらの煩雑な情報を一元管理し、効率的に業務を進めることができます。
施工管理システムは、人員、受発注、スケジュールから請求、入金などの管理を行うことができます。
手書き伝票やExcelでの管理から脱し、工事管理をデジタル化しましょう。

施工管理システムに搭載される主な機能をご紹介します。

・受注工事管理
受注した工事の詳細について管理することができます。
工事ごとの物件情報や予算金額、工期などの情報を登録することができ、情報へのアクセス性が向上します。クラウド型のシステムであれば、事業所と現場間の情報共有もスムーズに行えます。
またこの情報を基に、契約書の作成も行うことができます。

・実行予算管理
施工前に作成する、工事の手段や費用、期間、最終利益といった実行予算を管理できます。
これにより案件別の売り上げや最終的な利益を可視化することもできます。
また、工事作業中に実施発生した原価と実行予算をすぐに比較できるので、コスト管理も容易となります。

・発注管理
工事内容や事業者ごとに発注金額などの情報を登録できます。
入力した情報を抽出すればスムーズに注文書を作成できます。システムで管理することでペーパーレス化にもつながります。

・工事原価管理
建設業における原価管理では、材料費や外注費の支払い、諸経費などを詳細に把握する必要があります。
施工管理システムの工事原価管理機能を用いれば、受注している案件ごとの適切な管理が可能になります。

・工程管理
現場の工程管理もシステム上で可能となります。
複数の案件を抱えている場合でも、工事ごとの進捗状況をほぼリアルタイムで把握することができます。工事に遅れが生じた際も素早く調整でき、工程の見直しや人員の再配置などがスムーズに行うことができます。

・作業日報管理
案件ごとの作業日報を管理することができます。
作業日報を適切に管理することで、現場ごとの作業進捗や問題点も察知しやすくなります。

・請求管理
物件の引き渡し後は、発注元へ請求書を送付して、代金を回収します。
この業務も施工管理システムに含まれており、この機能を活用すれば請求書の作成から送付、データの管理、入金状況の確認など一連の経理業務を自動で行うことができます。
原価情報なども自動的に更新・反映されるため効率的です。

・支払い管理
仕入れた資材代金などの支払い管理もできます。
仕入先に応じて、支払日を登録して依頼書を作成したり、支払額の仕訳を自動化したり、事業者別に集計を表示することが可能になります。

・入金管理
取引先からの入金管理も施工管理システムで実行できます。
案件の規模によって受注金額が大きく異なるため、一括での入金ではない場合もあります。
そのため入現時点の入金額や請求の総額に対する残額を把握しておく必要があります。
施工管理システムを使用することで、重複請求や確認漏れの発生が回避できます。

ここまで、施工管理システムの具体的な機能について紹介しました。いかがだったでしょうか。
上記のほかにも、導入するシステムによって工事・施工の分野から派生した機能が搭載されているものもあります。各社製品を比較して、自社の運用スタイルに合ったシステムの導入をお勧めします。